ちょっとした気遣いで気分よく♪2

「どうもありがとうございます。助かります」という女性の本当に嬉しそうな声を背中で聞きながらエレベーターを降りた後、私は暫く、親戚の男の子をまじまじと見つめてしまった。
小さな頃から父親の仕事の関係でヨーロッパなど福祉が比較的進んだ国で育ったとはいえ、若いのによく気がつくなぁというのが率直な感想だった。身内贔屓と呆れられるかもしれないし、幼い頃から見ているのに彼の優しさに全く気付かない私も私だが…(>_<)
気を取り直してふと思ったことを尋ねてみた。「ねぇ、もしかして、今日が初めてじゃなくて以前もあの女性と乗り合わせたことあるの?」
「何度もあるよ。何故か姉貴の所に来る度に会うんだよ。階数がわからなくて不便だろうなと思って声をかけているんだ」

大いに反省した。何事も自分には関係ないと傍観者にならず、ちょっとした気遣いでお互いにこれだけ爽やかな気分になるのだ。何よりの誕生プレゼントをありがとう!