日記なるもの―自戒をこめて

先日、文芸評論家の斎藤美奈子さんが朝日新聞で面白いことを書いていた♪
その辛辣ぶり(毒舌とも言えるが(^_^;)に驚く人もいるが、私は以前から彼女の鋭い視点が大好きで著書も沢山読んでいる(^_^;)

さて、彼女が取り上げていたのは大江健三郎さんをはじめ、現代の大作家達がリレー形式で日記を綴るというもの。

一人一人の個性が表れ、非常に興味深いものの、全ての人の日記を繋ぎ合わせても当時の重大事件や世相がわからない、それでも対象を徹底的に客観視することにおいてプロの作家の日記文学とブログなどは違うというのが彼女の主張だった。

私が注目したのは日記文学から時事問題が浮かび上がらないということだ。

というのは、学生時代、「十六夜日記」だったか「蜻蛉日記」かは忘れたが、日本史の先生が「日記が書かれた当時、日本は元寇で大変だったはずなのに一言もそれについて言及がない」ということを力説したのを思い出したから!