いつから?2

先日、仕事帰りにバールで飲んでいた時のこと。

けたたましい音をさせて救急車が近づいてきて、何と隣のビルの前に止まった。駅前の飲食店が多数入っているビルである。

私の席からは死角になってどんな人がどんな状態で乗り込んだかは見えなかったが、ストレッチャーで運ばれたことは確かだった。

問題はそれからである。いつまでたっても救急車が発車しないのだ。どうやら受け入れ先が決まらないらしい。

夜10時近いとはいえ、平日であったし、首都圏である…

深刻な病状あるいは怪我で受け入れてもらえないのか、いや、それほどの病状、重傷なら余計に一刻も早く病院に運ばれないと…

色々な思いが頭をよぎった。
新聞やニュースなどでいわゆる「病院のたらい回し」を知ってはいたが、このように目の当たりにすると、医療行政のお粗末さに激しい怒りを覚えてしまう。

結局、私が店を出るまで救急車が発車することはなかった