悲しき浴衣かな

各地で花火大会や夏祭りが終わった後、会場に浴衣が脱ぎ捨てられていると聞いた。

浴衣も使い捨ての時代らしい…

私はこのニュースを聞いた時、呆れるのを通りこして悲しくなった。そして、物を大切にしない傲慢な人間にいつかひどいしっぺ返しがくるに違いないと恐れてもいる。

確かに近年、色鮮やかな浴衣が安く手に入るようになった。

しかし、私が小さな頃、浴衣は母や祖母が縫ってくれるものであり、直し直し大切に着た後も形を変え、最後は雑巾や布おむつとして使われることも珍しくなかった。マンションの隣に住む奥様は亡くなったお母様の着物をほどき、コースターやのれんにして大事にしている。

最近は夏祭りも裏方で走り回る側で浴衣を着る機会はあまりないが、今でも実家には亡くなった祖母が私に縫ってくれた浴衣が残っている。勿論、非常に地味で決して洒落たデザインではないが、私は絶対に捨てようとは思わない!

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