いろいろな統計があるもので・・・

 空前の落語ブームらしく、書店にはさまざまな「落語本」が並ぶし、コーナーをもつ書店も増えている。そのためか、落語をめぐるいろいろな統計もオープンになっている。
私が面白いなと思ったのが2つあるので引用してみよう。
 昨年10月30日(日)朝日新聞別刷りによると、「東京で演芸公演といえば8割以上が落語であるに対し、大阪では9割近くが漫才等」だという。「同じ話芸でも「芸を好む東京」と「はなし」を好む大阪の違いがある」らしい。もともと落語は江戸と上方で自然発生的にほぼ同時期に生まれたと聞く。現在は、東京には三遊亭円歌師匠が会長の「落語協会」とあの桂歌丸師匠が会長を務める「落語芸術協会」があり、上方にはまた別の協会が存在する。その他、三遊亭円楽一門は「円楽党」と協会を脱退しているし、立川談志師匠も「立川流」の家元を名乗っている。
 実際のところ、テレビや国立演芸場などを除いて関東に住む私が「上方落語」にふれる機会は少ないが、私はそれぞれ味があって好きである。江戸にはないネタ、特に大ネタを聴いたときなどは本当に「得をしたなあ」と思う。
 さて、もうひとつの統計だが、これは「銭湯と床屋の値段の変遷」。落語は庶民の暮らしを描いているために、銭湯や床屋がよく登場する。有名なのは、「湯屋番」と「浮世床」だろうか。両方とも庶民には欠かせないものだから当時の値段にそう差はなかった。しかし、銭湯の方はというと、意外や意外、江戸時代からほとんど値上がりしていないそうだ。物価の上昇率を考えると奇跡に近い。県によって違うが、だいたい380-400円前後で江戸時代の貨幣価値に換算すると、全くといっていいほど値上がりしていないそう。対して、床屋。これはものすごい値上がり率だという。いわゆる「手間」=人件費が江戸時代に比べて高いのだから仕方ないといえば、仕方ないのか。
 今日は池袋演芸場三遊亭好楽一門会がおこなわれている。仕事さえなければなあ・・・
ちなみに明日は17:30~川口駅西口すぐの読売文化センター川口にて「第三回川口駅前寄席」がある。
BS笑点でおなじみの三遊亭愛楽師匠にくわえ、ゲストに珍しい楽器サズを迎えます。よろしかったらどうぞ