自分にできることを確実に…

この度の巨大地震並びに津波で被害を受けられた方に心よりお見舞い申し上げます。

あの日、私は夕方からオペラの仕事だったのであの時刻、高層マンションの部屋で雑用を片付けていた。緊急地震速報のけたたましい音に続いて立っていられない程の横揺れがきた。

背の高いフロアーランプが倒れそうだったし、何が落ちてくるかわからないと小さな薄手のクッションで頭を覆ったが、その間にも壁に飾ってある額が波にもて遊ばれるように揺れ、ゴルフバッグが凄まじい音を立てて倒れるしでパニック状態になり、廊下に飛び出してしまった。
すると、同じ階の初老の女性が廊下に出たものの、腰をぬかして立てないでいた。ただひたすら「助けて」と叫んでいる…
それを見て、私がしっかりしなければという気になった。「大丈夫ですか?」と声をかけると私に抱きついてどうしても下に避難したいと言う。何も持たず、階段で23階から抱きかかえるようにして降りた!