もたつく権利

先日、駅の券売機で並んでいると斜め前にやはり並んでいた若いビジネスマンが前で切符を買おうとしている初老の女性に「チッ」と舌打ちしたのがわかった。女性はどうやらボタンがよくわからない上にお札をうまく入れられないらしい。

男性はヘッドフォンをしていたのでもしかすると、自分で思う以上に大きな舌打ちになってしまった可能性がないわけではないが、無礼きわまりないことにはかわりない。
少し前、新聞で高齢の方がやはり駅などで戸惑うことがあるが「どうか年寄りにもたつく権利を認めて欲しい」と投稿しているのを読んだ。もっともだと思う。誰もがいずれは年老い、こんなはずではなかったと自分自身が一番情けなく思う時がやってくるのだ。

天皇陛下もお誕生日のお言葉で「高齢者を思いやる気持ちを…」とおっしゃっていた。

温かく見守る目、そして必要ならばためらわずに手伝いを申し出る気持ちを忘れてはならないと自戒をこめて…!